こんにちは!!元幼稚園教諭、今は1児の母のくまこです!!
今回取り上げるのはツイッターでいただいたこちらの質問
質問です!
この子は良い意味でのびのび育ってるな〜、と感じる子の両親はどんな雰囲気の方でしたか?
放任主義?
威圧的?
なんにでも口を出す感じ?何か傾向みたいなものがあれば教えていただきたいです!
— かるぼん (@lite_rup) September 16, 2018
自分の子をのびのびと育てたい!!きっと多くの親御さんが願う思いですよね。
のびのびと育っているお子さんの両親には、何か共通した特徴はあるのでしょうか。
一緒に考えていきましょう!!
のびのび育っている子って?
まず前提としてのびのび育っている子ってどんな子かな?
元気いっぱいって感じかな?
私のイメージでは
- イキイキとしている
- キラキラとしている
- 心を沢山動かしている
というイメージです。
ここで押さえておきたいのは、
運動が出来る=のびのびとしている
ではないということ。
夢中でお絵かきをしている子、音に合わせて体を揺らしている子、絵本を食い入るように見つめる子
みんなみんなイキイキとしていますよね。
それぞれの子が持つ個性をキラキラと輝かせている様子がのびのびと育っているということなのではないかなと私は考えています。
のびのびと育っている子の両親の特徴って?
これ、実はとても難しい質問なんです。
なぜかというと、その子一人一人よってかなり個人差があり、持って生まれたものも違うから。
同じご両親から生まれ、同じように育てられたとしても、同じように育つとは限らないんです。
ただ、かるぼんさんがおっしゃるとおり、傾向というものはありそう!!
大切なことは、こう接すればいい、こういうときはこうやって対応すればいいという固定概念に縛られてはいけないということじゃないかなと思っています。
- その子その子に合った関わり方を常に模索すること。
- その子その子の考え方を尊重し、大切にすること。
それが重要になってくると私は考えています。
なので、親の思いを押し付けるのではなく、子どもの言動に耳と心を向け、一人の人間として尊重してくれるような両親に育てられてきた子はいわゆるのびのびとした子に育つのではないかと。
つまり、相手が子どもであろうが、大人であろうが、他の人の気持ちを大切に、相手を受け入れ尊重してくれるような大らかなご両親のお子さんはのびのびと育つ傾向にあるのではないかと思います。
固定概念にしばられて、こういう時はこうするべき!!を常に頭ごなしに言われてしまうと
「自分の意見はどうせ言っても聞いてもらえない。」
「親の言うとおりにしていれば怒られない。」
とどんどんその子自身の心が小さくなっていってしまいます。
確かに、自分に自信がなくなっちゃいそう…。
威圧的・なんにでも口を出す感じ
はあまりよろしくないということになりますね。
残るは放任主義の問題を語っておきたいと思います。
放任主義とのびのびと育てるの違いは?
放任主義というのは、責任を放棄すると書きますので、子どもが何をしていても働きかけをしない親のことを指すのではないかと思います。
見守りの目が無い状態のことも指しますね。
少々危険だと思われることにも挑戦させてみたり、子どものやりたい気持ちを尊重すること自体は悪いことではないですが、そこには必ず見守りの目が必要です。
実は、子どもにって一番つらいのは、ほうっておかれるということ。
お子さんによっては、もっと構ってほしくてわざと困らせるようなことをする子もいます。
何をしても怒られずに育ってしまうと、善悪の区別がつきません。
自分の思っていることと、人が思うことには違いがあるということに気付くことが出来ません。
そうなるとどうでしょう。
他のお友達とのかかわりの中で必ず上手くいかないことが出てきます。
自分が間違ったことをしているのに怒ってもらえないと、なんで上手くいかないのか気付くのに時間がかかります。
「自分は楽しんでいるだけなのに、なんで周りの人は怒るんだろう。」
「なんだか居心地が悪いな。」
そのような状態のことをのびのび育っているとはいえませんよね。
ある程度、自分の気持ちに折り合いをつけ、ときに我慢したり、相手の気持ちを想像したりするなど、自分の感情を自分でコントロールする力を身に着けることで、その子自身もぐっと生きやすくなり、居心地の良い空間の範囲を広げることができると私は思います。
もちろんすべての感情を我慢することがいいわけではありませんよ!!
一方的に自分の気持ちを押し付けるのではなく、相手には相手の考えがあるということを知ったうえで相談し、意見を言い合う力をつけていくというのが大切です。
ただこれって身に着けるのがとっても難しい。
幼稚園での子どもたちの様子を見ていると、喧嘩になったときに自分たちだけの力で、大人の力は借りずにお互いの気持ちを出し合って、折り合いをつけあって仲直りをするという力は、年長さんになってやっと出てくるかなというところです。年長さんでもなかなか難しいことが多い。
自分の気持ちをコントロールして、自分以外の人と関わる力をつけていく手伝いをしてあげることが、大人の役割になると思うんです。
そうすることで、自分一人の世界だけでなく、お友達と関わって一緒に作る世界の楽しさも知ることが出来る。
それも、のびのびと生きていくために必要な力なのではないかと私は思うのです。
昔は近所のお兄さんお姉さんが一緒に遊んでくれて、そのなかで怒られたり優しくしてもらったりしながらこういう力をつけていっていたということもあり、多少親が放任でも成り立っていた部分があると思います。
しかし今はそういう環境がほとんどなくなってきているので、親や先生など周りの大人が手伝ってあげることが大切ですね。
放任主義のお宅のお子さんAくん
実際、私の受け持っていた隣のクラスに、
「うちは放任主義なので!!」
とおっしゃっていたお宅のお子さんAくんがいました。
Aくんは幼稚園から帰ると一人で家の隣の公園に遊びに行っているそうです。
基本的にお家の方が一緒に遊ぶことは少なく、一人で遊びに行かせるか、友達の家に遊びに行かせるかのどちらかなのだそう。
ご両親は、少々危険なことをしていても、「失敗して学べばいいから」という考え。
Aくんが外で何をして遊んでいるか、お友達とどう接しているかはあまり把握されていないご様子でした。
そんなAくんにはBくんという近所のお友達がいます。
いつも一緒に遊ぶのですが、AくんはBくんが自分の思ったようにしてくれないと怒ってしまいます。
Bくんが嫌そうなそぶりを見せると
「やらないならぶつぞ!!」
と怖い顔をして見せます。
Aくんは、自分と相手の思いが違うとき、どうしていいのかわからないのです。
園では、Aくんがお友達とトラブルになるたびに繰り返し
- 相手の子に思いを言葉で言ってもらう
- Aくんに相手の子には相手の子の思いがあるということに気づいてもらう
- Aくんの気持ちにも、耳を傾ける
- Aくん自身も自分の思いを言葉に出来るように援助する
という対応をしました。
次第にAくんも言葉で自分の気持ちを伝えられるようになり、友達とのトラブルも減っていくように。
- 相手にも気持ちがあることに気づき、相手の気持ちを想像する力をつけること。
- 誰かに話しを聞いてもらったり、気持ちを共感してもらうことで、話せばわかってもらえるんだなってことに気づくこと。
それがAくんに必要な援助だったのだろうと思います。
まとめ:のびのびとした子に育てるためには?
ここまでの話をまとめると
のびのびとした子に育てるためには
- 大人の固定概念を押し付けず、子どもの言葉に心を傾け、その子の思いを尊重する
- ただし、放任ではなく、気持ちをコントロールする力をつけるお手伝いをしてあげる
ということが大切だということになります。
そんなことわかってるけどできないのが現状じゃないー?
そうね、いつもこうでなければならないと思ってしまうと、パパやママも苦しいわよね
確かに、大人自身が自分の言葉に心を傾けてもらっておらず、尊重されていない環境にいるという問題があります。
その上、気持ちをコントロールすることは大人になってもなかなか難しい。
だって、パパやママだって人間だもの。
常にいつでも出来なくていい。
少しだけ、心に余裕をもって、大らかに。
そして、お子さんと過ごす時間をパパやママ自身がのびのびと一緒に楽しむことができればいいですね。
また、今回は、のびのびと育つ子どもの両親の特徴という点に焦点を当てて考えました。
のびのびと育つためには
- 自然の中で心を解放して遊ぶ
- 自分の好きなことに夢中になる
など、他にも色々な要素も考えられるかと思います。
沢山の経験を通して、心も身体ものびのび豊かに育っていけるような環境づくりも考えていきたいですね。
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