こんにちは!!私は幼稚園出身くまこです!!
今回のご質問はこちら
聞いてみたいです!
幼稚園vs保育園 どっちが正解?みたいな論争、よくあると思うのですが、プロの目からみたらどうなのでしょうか?よろしくお願いします。— いい女 再定義。 (@Iionna_Saiteigi) September 17, 2018
子どもが来年3歳!!
保育園と幼稚園どっちに通わせよう…と悩む方、いらっしゃると思います。
- 保育園と幼稚園って何が違う?
- 自分の子にはどっちが合ってる?
- 自分の仕事もあるし…。
色々と考えてみても、何を基準に選べばいいのか悩みますよね。
そこで今回は、元幼稚園教諭の視点から、この問題について整理して考えていきたいと思います。
保育園・幼稚園に預ける際の留意点
まず、どちらがいいかを考える前に、自分の家庭がどちらにも預けることができる環境なのかを考える必要があります。
ご家庭の環境によっては、必然的にどちらかしか選択できない場合もあるからです。
幼稚園
- 預かり時間が保育園より短い。各園が指定している預かり時間に注意する必要がある。(早朝・延長は追加料金)
- 保護者の就労の有無は関係ない
- 園によって2歳から通える満3歳児クラスを設けている園もあるが、基本的には3〜5歳のお子さんしか預けることが出来ない。
保育園
- 幼稚園に比べると預かり時間が長い
- 両親共に仕事をしているなど、日中家庭で子どもをみることが出来ない状況でないと預けることが出来ない
- 生後3.4カ月〜5歳児までを預かってもらうことができる
これらを踏まえた上で
「うちはどちらでも通わせることが出来る!!」
「さて、保育園と幼稚園どっちがいいんだろう??」
という方、次からもっと深く考えていきますね。
ずばり幼稚園と保育園どちらがいいのか?
実は今、幼稚園と保育園の差は次第になくなってきています。
どちらに通わせるにしても、子どもの成長・発達を支える土台となることは同じ。どちらを選択しても、それは保証されなければならないからです。
ですから、この問いにずばり答えると
幼稚園か保育園かではなく、どの園を選ぶかが大切
ということになります。
園によって、成長・発達の土台をどうやって築いていくのか、何を上乗せしていくのかが違うのです。

でもそれじゃあいよいよ何を基準に選べばいいのかわからないよね?

そうね、判断材料がないと比べることも難しいわよね
そこで、
- 私立と公立の違い
- 幼稚園・保育園それぞれの傾向
- どんなポイントを押さえて選んでいけばいいのか
について次から話をしていきたいと思います。
私立と公立の違い
幼稚園・保育にはそれぞれ私立と公立が設けられています。
※ただし、幼稚園に関しては公立が設けられていない県も多いので注意が必要です。
それぞれの特徴をまとめます。
公立
- 自分で好きな園を選ぶことはできず、自分の住んでいる地域や園の空きによって、市から振り分けられた園に通う。
- 先生に異動があるため、毎年先生の顔ぶれが変わる。園長先生も変わるため、同じ園でも園長先生によってガラッと雰囲気が変わることがある。
- 市が振り分けるので、必ず毎年子ども達の入園がある。園長先生が意欲的ならば日々良い保育を目指して充実していくが、意欲の無い方だと保育の質が低くなることがある。
私立
- 保護者が好きな園を選択することが出来る
- 先生の異動がないため、退職する先生がいない限りは先生の顔ぶれは変わらない。園長先生もずっと同じなので、園の雰囲気もあまり大きく変わることはない。
- 人気のある園と人気の無い園で入園人数に差が出てくる。そのため、特色を出して他の園との違いを出したり、保護者へのサービスや保育内容について園同士の競争がある。
これらが大きな違いです。
公立か私立かだけでもこれだけ違いが出てきますね。

公立だと好きな園を選ぶことが出来ないんだね…。

最初に「ズバリ園による」とか言っておいて本当に申し訳ないのですが、そういう仕組みになっていまして…。
しかも公立は先生だけでなく園長先生も変わる可能性があるとなると、先生によるとしか言えなくなってしまいます。
自分の子に合った園を自分達で選びたいという場合は私立の園を選択するしかありません。
幼稚園・保育園の傾向
必ずこうというわけではありませんが、一般的な傾向はありますので、まとめたいと思います。
幼稚園
- 行事・イベントが保育園に比べて多く色々な経験ができる
- 園バス・制服があるところが多い
- 家庭環境が落ち着いているご家庭の割合が大きい
- PTAの活動が保育園に比べて多い傾向がある
- 降園時間が早いので、家庭で遊ぶ時間や友達のお家で遊ぶ時間があり、習い事をする子も多い
- 満3歳クラスやプレ入園を設けている園もあるが、一般的には3歳からみんな一斉にスタートする
保育園
- 幅広い年代の子が同じ園庭で遊ぶので色々な子と関わる経験が出来る
- 入園時期が人それぞれ。3歳から入ろうと思うと定員がいっぱいで入れなかったり、既にコミュニティが出来ている中に子どもも親も入っていかねばならないことも
- 幼稚園に比べると様々な家庭環境のお子さん・保護者の方がいる
- PTA活動は少ない園が多い
一般的な傾向を比較してみました。
私が実際に働いていた幼稚園は
- イベントや行事は多い時には週に3つ入るときもある(保護者参加のイベント行事は2か月に1度ほど)
- 園バスあり、制服は無いが園服(スモック)あり、指定帽子あり
- ほとんどのかたが専業主婦・パート勤務
- PTA活動は役員になると運動会の手伝い・学年末の親睦会・文集委員などの仕事がある。その他の人は年に一度行事やイベントのお手伝いに出席。希望者のみ保護者のサークル活動参加可能。
- 6~7割の子が何かしらの習い事をしていた。
- 満3歳児クラス・プレ幼稚園あり
といった形でした。
園によって違いがありますが、このような傾向はあるかと思います。
園によっての違い
最初に「ズバリ園による」と言いました。
それでは、一体どんな特色をもった園があるのでしょうか。
大まかに分類しましたので、自分のお子さんにはどんな園が合うのか考える材料にしていただければと思います。
早期教育・英才教育に力を入れている園
フラッシュ計算・英語教育・そろばん・文字の読みかきなど、小学校に入る前の段階からこれらのスキルを高めることに力をいれている園。小学校受験にむけての指導を含む園もあります。
身体づくりに力を入れている園
運動会で竹馬や壁のぼり、側転を披露したり、リズム体操、外部講師を読んでの体操教室を取り入れている園。遊びの中で身体をつくるために、園庭に丘を作ったり、あえて水道をお砂場から遠く配置することで何度もバケツを運び自然と体を動かせるように工夫している園も。
自然の中での活動を大切にしている園
園庭自体が広く池や林を含んでいたり、園自体が山や森の中に設置されているような園。これほど大規模でなくても、自然物つかった製作をしたり、落ち葉遊びをしたり、こまめに散歩にでかけるといった活動をしている園も多いです。自然の中で身体も心も開放して過ごす時間を多く経験することが出来ます。
宗教系の園
キリスト系や仏教系など宗教の精神を取り入れている園。クリスマス会で聖誕劇をおこなったり、念仏を唱えたりといった特色があります。目には見えないものの存在を大切にしたり、他者への慈愛の精神などを重んじます。教師が必ずしもキリスト教徒や僧侶・住職であるということはなく、無信仰でも入園することが出来る園がほとんどです。
遊びを大切にしている園
子どもの遊びについて研究し、ダイナミックな泥遊びや水遊び、泥団子づくり、基地づくりなど子どもの遊びから力を育てていく園。ただ自由に遊ばせるということだけでなく、遊び一つ一つにその活動の目的・得られる力などを考え、教師のはたらきかけを行っている園が多いです。
小規模でアットホームな雰囲気を大切にしている園
田舎の住民が少ない村の園では小規模な園も多いです。家庭のようなアットホームな雰囲気を大切にし、一学年あたりの人数も少数。大きな園に対して一人一人に対して手厚い支援を行うことが出来ます。
これらは、1つの園に1つの特色ではなく、複合していることが多いです。
どの園が良い悪いではありません。
- お子さんにとってどの園がいいのか。
- お家の方が何を重視していきたいと考えているのか。
それが大切なのです。
もう一つ言っておかねばならないのは、園解放や体験入園を利用して、是非いくつかの園をみていただきたいということです。
- 先生達の子ども達への声のかけ方
- 子ども達がイキイキとしているか
- 直感やインスピレーション
これらは実際に園に出向いてみないと判断出来ません。

なんでもない平日にふらっと散歩がてら外から様子を見てみるのもいいです。
最終的に判断に困ったら、お子さんに聞いてみるという最終手段もありますね。
まとめ
今回は、「幼稚園・保育園どちらがいいか」というご質問をヒントに、ご家庭とお子さんに合った園を選ぶための判断材料を紹介しました。
少しでも園を選択するヒントになれば幸いです。
また、今回は園の選び方についてお話ししましたが、園を選びたくても選べない方も沢山いらっしゃると思います。
残念ながら第一希望の園に入れなかったという方もいらっしゃるでしょう…。
でも、どんな園に入ったとしても、お子さんは毎日沢山のことに出会い、経験し、成長していきます。
お子さんがどんな毎日を過ごしていくか、どんなお友達が出来るのか、どんな風に伸びていくのか、楽しみな気持ちを持って送り出してあげて下さい。

ワクワクドキドキ。入園のその日をお家の方もお子さんも笑顔で迎えられることを祈っています。
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